様々ながんについて学ぶ(肝臓がん)
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肝臓がん

肝臓は体内最大の臓器です(成人で800~1,200g)。この肝臓を構成する主な細胞を肝細胞と呼びます。また肝臓の中にあり、胆汁を総胆管に運ぶ胆管を構成している細胞を胆管細胞と呼びます。

肝臓がん(肝がん)は、原発性肝がんと転移性肝がんに大別されますが、さらに原発性肝がんは肝細胞がんと胆管細胞がん、幼少時に発生する肝芽種などに分類されます。肝細胞がんは肝細胞から発生したがんで、原発性肝がんの90%以上を占めます。普通、肝がんといえば肝細胞がんを指します。

肝臓がんと関係があると言われている、C型肝炎ウイルスやB型肝炎ウイルスによる「ウイルス性肝炎」に感染すると、「慢性肝炎」から「肝硬変」へ進行し、さらに肝臓がんを発症する場合があります。これは肝臓がん全体の約80~90%を占めています。ただし、ウイルス性肝炎の人すべてが肝臓がんになるわけではなく、肝炎を患ってもそのまま治る場合もありますし、感染しても症状が出ない場合もあります。

また、種実類や穀物に発生する黄色いカビの「アフラトキシン」など、肝炎とは無関係に肝臓がんを発症させる発がん物質もいくつかあり、大量に摂取すると肝臓がんになることがあります。

肝臓がんの症状

肝臓がんには特有の症状は少なく、食欲不振、全身倦怠感、腹部膨満感、便通異常(便秘・下痢)、尿の濃染、黄疸、吐血、下血、腹痛、貧血症状(めまい・冷や汗・脱力感・頻脈)など、肝炎や肝硬変による肝臓障害としての症状が主。また、がんが大きくなると、みぞおちにしこりを感じるようになる。

肝臓がんの発見方法

血液検査:
がんが発症すると、血液中に特異な物質が増えることがあり、これを腫瘍マーカーと呼ぶ。肝臓がんの場合はAFP(α-フェトプロテイン)とPIVKA-Ⅱ(ピプカⅡ)という腫瘍マーカーの検査を行い、血液中の量からがんの有無を調べる。
超音波検査:
直径1~2cm程度のがんも発見できるので、早期発見には有効な検査。
CT(コンピュータ断層撮影)検査:
超音波検査で発見できない場合などに行われる。

肝臓がんの治療法

手術療法と非手術療法がある。放射線療法は、放射線を照射された肝臓が障害を受けるため、肝臓がんではあまり行われない。

手術療法:
  • 肝切除術
    肝臓をいくつかに分け、がんのある領域全体を切除するが、がんの取り残しが少なく、再発防止に有効。がんが大きくて肝機能が低下している場合は、部分切除(がんとその周囲だけを切除)する方法もある。
  • 肝移植
    健康な人からの移植(生体肝移植)と、脳死ドナーからの移植がある。
非手術療法:
  • エタノール注入療法
    がんの位置を超音波で確認しながら、体外からがんに針を刺して、エタノールを注入する。エタノールには、たんぱく質を凝固させる作用があり、がん細胞に注入するとがん細胞が固まって壊死する。
  • TAE(肝動脈塞栓術)
    肝動脈の血流を止めて、がん細胞に栄養がいかないようにして、壊死させる方法。太ももの付け根の動脈からカテーテル(細い管)を入れて肝動脈まで送り込み、小さなスポンジ片で血流を止める。この治療法は、肝臓全体に広がっている進行性のがんに適している。
  • ラジオ波焼灼療法
    マイクロ波とは周波数の異なる電磁波を当てて、がん細胞を固める。
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